6月10日のブログで書いたのですが、Microsoft Officeと最も互換性の高いKINGSOFTのWPS OFFICEのLinux版は6月2日以来、ダウンロードできなくなったままです。
そんな中、最新のMicrosoft Office2016を使っていてふと気付いた機能についてご紹介したいと思います。
最近のアップデートでWindows版とタブレット&スマホ版に備わった機能に『エクスポート』というのがあるのですがこれはいわゆる『オープンソース系OFFICE用データ形式に出力できるようになったという事です。
しかし何故今になってそんな機能を付けたのでしょうか?
オープンソース系と言っても該当するのは『Open Office』『Libre Office』のどちらかです。この2つは元々OpenOffice.ORGという開発プロジェクトが作った『OpenOffice』という1つの製品でしたが開発方針の違いから袂(たもと)を分かったと聞いています。
分裂したプロジェクトの新派とも言える『Libre Office』の方が実は本来のオープンソースソフトウェアの精神を貫こうとした人たちだったので、営利性が無い点が買われたのか、その後のLinuxの配布パッケージに標準で組み込まれているのは『Libre Office』の方です。
さて、では本家Microsoft Excel2016からちょっとした機能を使った表をエクスポートしてみるとどうでしょうか?
試したのは私がお客様のコンピュータ機器を点検をした際に記録する為の報告書の書式ですが、記入欄には同じような事を書き込まなければならないので、別シートにあらかじめ登録したリストからコンボボックスのように選ぶだけでその値が記入できるというものでした。
結果は見た目はほぼ忠実に再現されているものの、コンボボックスのリストの中身が無残にも”$$”に化けてしまっていました。
きっとLibre Officeにも同じような事をする機能はある筈なのですが、いちいち作り直すというのでは面倒です。
はて、こんな中途半端な機能をWindows版だけでなくスマホ・tablet用までもが装備するのにはどういう意味があるというのでしょう?
一方、Libre OfficeやOpen Officeには最近のエクセルのファイル形式である”xlsx”を読み込む機能はあったのです。それを敢えてエクセル側からODSファイルを出力するというのは何故なのか?
ここからは私の推測なのですが、世界レベルでのシェアという観点から見るとオープンソース系のオフィスソフトの利用者数が看過できないほどになっていて、要望が絶えなかった(というか連携のポーズが必要だった?)という事なのかも知れません。
日本はオフィスソフトといえば未だにMicrosoftサマサマで互換ソフトには『不正なコピー商品』のような印象があってなかなか浮気ができない人が多いのですが、外国においては「そんな高価なもん買えるか!」と迷わずオープンソースを選び人も多いと聞きます。
事実、ドイツやオランダでは政府主導で官公庁の事務用ソフトウェアをオープンソースで調達するようになっていたりもしますし、北海道の夕張市でもパソコンのOSはUbuntu、オフィスソフトはOpen Officeを導入している事例だってあるのです。
つまりはオフィスソフト市場はこの日本においても、いつまでもMicrosoftの独壇場ではなくなっているという事が解ったという事かも知れません。
お店に行けば店員さんは商品を売っています。
ではあなたが欲しいのは商品としてのオフィスソフトでしょうか?それとも機能としてのオフィスソフトでしょうか?
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それではまた!
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