個人ユーザーでも企業ユースでもパソコンは余程のこだわりが無い限り使っているパソコンはWindowsですよね? ずっとWindowsユーザーだと気が付かない事があります。
それは他のOSであるMacやLinux、はたまたChrome OSといった実はとても使いやすくて良い物なのに無意識のうちに選択肢から外してしまい、活用するととても便利なのに知らずじまいになってしまいかねないとっておきの『技』をいくつかご紹介します。
今回はその1回目。
さて、これは何の画面でしょうか? Firefoxブラウザのタイトルバーに”iCloud”って表示されていますよね? MacユーザーやiPhone、iPadユーザーなら見慣れたアイコンがならんでいます。
これのどこが凄いのかって?
これは私のubuntu(Linux)OSをインストールしたThinkPad T60の画面ですが、昨年正式リリースされたApple社のWeb版”iCloud”の画面です。
Apple IDさえ持っていれば誰でも利用が可能で、画面上のアイコンにある機能はすべて利用が可能なのです。(凄くないですか?)
中でもおすすめなのはWindowsで言うところのオフィススイート製品であるPages(ワープロ) Numbers(表計算) Keynote(プレゼンテーション)で、更にNumbers(表計算)をうまく活用するとある事がとても簡単に出来てしまうのです。
そのある事とは、iPadを使ったドキュメント入力管理が専用のアプリケーションやソリューションを使う事なく実現できるというものです。
具体的には、外出先でもタブレットで報告書が作れて(仮作成でなく)、自宅や会社に戻ってからも修正やプリントアウトが出来てしまう。
ところが報告書の書式は大概の場合はExcelで作られていて、タブレットはWindowsタブレット、Androidタブレット、そしてiPadですら、それら専用のExcelは『とてもとても使いにくくて重い』のです。
ま、最新型の高性能タブレットならそんな事も無いのでしょうけれど、今私の手元にあるタブレットでは間違いなく『使いにくくて重い』です。
ところが、Apple謹製の『Numbers』は店長が使っている第三世代iPadでも殆どストレスなく使えて、とても『イイ感じ』なのです。
Apple社のNumbersはMicrosoft社のExcelとは全く異なるコンセプトで作られている表計算で、使ってみるとExcelと共通している部分が殆ど無い事に気付きます。
「えーっ!じゃあまた1から勉強しなおしじゃないかぁ、面倒くさいな!」という声も聞こえてきそうですが、私が思うにこのNumbersはフォーム(画面)作成ソフトと捉えるべきではないかと思っています。
何しろ、セルの書式を選ぶ事で実に簡単にチェックボックスやコンボボックス(選択リスト)などが作れて、出来上がったデータをiCloud経由でiPadで開くと報告書入力アプリのごとく使えます。
おそらくITにそれほど精通していない人でも難易度はかなり低いと思います。
ちなみに、Mac用のNumbersはMacのAppstoreで¥2,400ですが、このWeb版Numbersでも出来る事はほぼ同じです。
出来ないのは自分のPC内のHDDにファイルを保存出来ない事とテンプレート形式での保存ができない事です。
(iCloud内にテンプレートファイルが有っても”www.iCloud.com”では表示されません)
でも、使いたいのはiPadなどのタブレットです。iPadなどiOS端末からならiCloud内にあるテンプレートファイルが表示されますし、それを使って新たな記入表データを残す事が可能です。
使い勝手を考えるなら、以下の手順が望ましいと思います。
①記録表の原紙をMacのNumbersで作成してテンプレートとしてCloudに保存。
②記入はiPadでテンプレートを元に記入&名前を付けてiCloudに保存。
※ちなみにiPadからでも直接プリンタに印刷が可能ですが対応機種は要確認!
③入力された記入表の管理はWindows環境から”www.icloud.com”にて行う。
※iCloudのNumbersを使えば修正もできるしPDFに変換して印刷もできます。
ひょっとすると潔癖症の方は「Numbersなんてただの表計算アプリだからiPadで入力すると記入欄以外に間違って入力してしまったりするんじゃないの?」と思われるかもしれません。確かにNumbersはExcelのように『セルの入力禁止設定』ができる訳ではなく、特にiPadなどのタブレットなら誤って入力欄の隣にタッチしてしまう事もあるでしょうが、そんな事は大した事ではありません。
間違って入力したとしても修正すれば良いですし、後からWeb版のiCloudで修正したっていいのです。
ここをカッチリと商用のアプリのように仕上げたいという事ですと50万円〜300万円ほどもするソリューションシステムを導入するのかどうか?という事になります。
iPadなどの端末購入費がかかるのは同じですが、やりたい事を実現するのにかかる費用がNumbersであれば1つのiCloud使用料50GB(月額130円)で5台までの端末がカバーできるのと、端末ライセンスが別途必要な高額なソリューション、どちらが手軽で使い勝手が良いかは明らかだと思います。
どうです?このアイデア。
「なんだか良さそうだけど、今ひとつ良く分からないんだよな」という方がいらっしゃいましたらソーヨーピーシーまでお問い合わせ下さい。
※お手頃な料金にて記入表の作成代行も致します。
<追記>
iPadを使った高価なドキュメント入力ソリューションシステムが悪いと言っているのではありません。大手の製造メーカーなどでは製造機械から取り出せない数値をどうやって数値化するかで困っているラインがあって、それらを紙の記入表に書いて後からエクセルや専用システムに入力するという2度手間の面倒な問題を抱えている現場があります。
そこでiPadで記入した数字を取り込んで生産管理システムに反映させたり、統計を取ったり、或いは基幹システムと連携させたりという必要がある場合はもはや選択の余地はありません。是非そちらの方をご検討頂いた方が良いと思います。
コメントをお書きください