こんにちは!店長です。
ありがたいお話ですが、システムの開発案件があったりしてそちらにちょっと注力しておりまして、まったくブログの更新が滞ったままになっておりました。
さて、このところネット上に「業務システムの基盤をそろそろWindows10に移行すべき」の文字が散見されるようになってきましたので、その事についてちょっとお話を。
Windows10は一昨年2015年7月29日に提供が開始されて以来ちょうど2年になりますが、その間に大きなアップグレードが2回行われています。
- 2016年3月31日・・・「Windows 10 Anniversary Update」
- 2016年10月27日・・「Windows 10 Creators Update」
マイクロソフトではこの前例が示すように今後も年に2回、比較的大きなWindows10のアップグレードを提供するとアナウンスしています。
毎月10日のWindowsアップデートでのバグフィックスや脆弱性の補完といった対策版の提供はユーザーである私達には大変ありがたいものですが、その反面で個人的には不要と思われる機能が追加されたりするのには素直に喜べないところもあります。
さて、このマイクロソフトが『よかれ』と考えて提供されていくというWindows10のアップグレードによって対応できないパソコンが少しずつ出てくるであろう事について危機感を抱いている人達もいる事をご存知でしょうか?
年間使用料を払う事で常に最新のWindows10とサービスが利用できるという新しい”Waas”(Windows as a service)と呼ばれる提供方法に移行していくらしい事も聞こえて来ていますが、この”Waas”では常に全てのハードウェアをサポートするのか?というとそうではありません。
やはり古いアーキテクチャのCPUや周辺装置のサポートは切り捨てられていく事になります。
現にWindows 10 Creators Updateはタブレットなどに使用されていたAtomプロセッサには適用できない事があきらかになったそうです。
では、適用できない事でアップグレードできないパソコンはどうなってしまうのでしょうか?
答えは簡単! そのまま使うしかないという事になります。
使用しているWindows10のリビジョン(バージョンではない)がサポート期間内にあるうちはWindowsアップデートでセキュティパッチをあてる事はできますが、それが打ち切られたら、サードパーティのソフト会社から販売されているセキュリティソフトを使って保護するしかありません。
ここで何が問題なのか?と言いますと、2015年に手持ちのWindows7やWindows8や8.1からWindows10に無償アップグレードした人達はこう思った筈です。
「いやー、これでこのパソコンもこの先ずっと使えるなぁ…」と
何しろ、マイクロソフトは「今後WindowsはWindows10のままいきます」とアナウンスした訳ですから、これを聞いたアップグレードユーザーは安心した訳です。
でも、現実はそうではなかった…という点が問題なのです。
考えてみたらすぐにわかる事ですが、Windows10という名称が変わらないという事とWindowsのシステム自体がどんどん変わっていく事は何の関係もありません。
当然、どこかのタイミングで新技術にそぐわない古い規格のハードウェアは切り捨てていくしか無い訳で、それは昔から何一つ変わっていないのです。
今年、Windows Vistaの延長サポートも終了しましたし、何とWindows8も既にサポートを終了しています。
長寿OSとして現在も大量に活躍しているWindows7も3年後の2020年にはサポートを終了する事が決まっています。
企業で独自に開発した基幹業務システムなどはOSのバージョンアップに対応するには十分な検証が必要ですし、それによって不具合が見つかった場合の改修を考慮に入れますとそれなりに時間とお金もかかりますから、いずれ最新OSへの移行が余儀なくされるのであれば『そろそろ考えた方が・・・』という時期なのかも知れません。