こんにちは!
マイナーと言っても『メジャー』に対して言う『マイナー』ではありません。
最近、金融界でこの記事を目にしない事はないというくらいの急上昇ワード『ビットコイン』ですが、マイナーというのはこのビットコインを代表とする『仮想通貨』の『採掘』(マイニング)する人の事をいいますが、今日はそのお話をします。
ビットコインについては今月の『ソーヨーピーシー通信9月&10月合併号』で解説しましたのでご参考になさって頂ければと思いますが、ビットコインの採掘というのはネットに接続したコンピュータが『ネット上のビットコイン利用者が主に『支払』取引きをした際に発生する取引台帳を繋ぐ暗号』を計算する事によってビットコインを報酬として得られる仕組みなのですが、これがビットコインの世界のサイクルの最初のステップです。
この『暗号化処理』はビットコインのシステムからネット上に名乗りを挙げているマイナーのコンピュータに対して『暗号化問題を出題』する形で要求される訳ですが、この問題を1番乗りで解いたマイナーに対して『ご褒美』としてビットコインが与えられます。
ビットコインが世に出た2013年頃はまだ「海の物とも山の物ともつかない」代物という事で通貨として利用する人は勿論、採掘者(マイナー)も僅かでした。
ですから、個人であっても快適な通信環境とそこそこの性能を持ったパソコンを何台か使えばビットコインを稼ぐ事ができた時代もあったのです。
余談ですが、この暗号を作るための計算にはこれまで『画像処理』に使われてきたパソコンの『グラフィックチップ』を使うというアイデアも斬新でした。
昨今のパソコンはネットゲームなどで非常に高速な3D処理を必要とする時代になっていて、それに応えるべくパソコンに搭載するオプションパーツとしての『グラフィックカード』は高性能化の一途を辿っていましたので、この事に目を付けたところはとても賢い選択だったと思います。
さて、話を元に戻しますが、このマイニングというビットコインを稼ぐ方法に目を付けた人たちが本格的な『採掘設備』を整えてマイニングを事業として立ち上げ始めた事から、個人ではとても太刀打ちできない(計算競争には勝てない)状況になってしまいました。
中国の業者などは何千台ものコンピュータを接続してビットコインの採掘をしている様子がテレビ番組などでも伝えられ、私なども「駄目だこりゃ!」と思ったものです。
ビットコインの価値を上げる事で将来的に十分採算が合うと考える資産家の人ならば、潤沢な設備投資をする事で十分にビジネスとしてやっていける…のかも知れませんが、私などには到底無理です。
そこに持ってきて、8月の『ビットコイン キャッシュ』の分裂、今月10月25日の『ビットコイン ゴールド』の分裂、更には11月にも…と分裂という名の『仮想通貨ビジネスの覇権争い』です。
これらは『ハードフォーク』といって元祖ビットコインとは仕様を少しずつ変えている為互換性が無いのですが、独立時に元のビットコインユーザーを派生した通貨に残高を移動できる特典を設ける事でユーザーを奪う事までやっているのです。
細かい事ですが、先ほどご説明した『グラフィックカード』を使った暗号計算も仕様が変わってしまうと使えないものもあるなどして、どんどん閉鎖的な方向に向かっている様子も伺えます。
こうなってくると、派生した新仮想通貨のマイナーになる事はできるのでしょうか?
何だかとても難しい気がしてきますよね?
じゃあ、もっと難易度の低そうな『仮想通貨』はないのかな?と見渡すとこれがまた詐欺まがいの『仮想通貨』がうじゃうじゃと現れていて、投資家を引き込もうと手ぐすねを引いています。(あぁ・・・これは危険です!)
私自身、事業を始めた頃は『ビットコインのマイナー収入』というのも考えてみようかな?などと思っていた時期もありましたが、ここまでエスカレートしてしまうと資本の無い個人ではやるだけムダなのは明らかです。
という訳で今回の題名『マイナーにはなれない』という訳です。
こういう時期になってパソコンパーツの世界でも『マイニング用パソコン』専用パーツみたいな製品が発売されて一部のマニアには注目されているようです。
ま、仮想通貨のマイニングはしなくても話題性だけでこのパーツを使ったパソコンを作るのも一興かも知れませんね。