前回、当ブログでベタベタに加水分解したThinkPad E530cをクリーニングして販売した事例をご紹介しました。
オーブ・テック株式会社様から発売されている『業務用マルチクリーナー』を使うと除去できますよ~!とご紹介してまして、当店で仕入れた2台のThinkPad E530cのうち1台目は案外これが効きまして根気よくゴシゴシやればベトベトは確実に除去できました。
ところが、2台目のThinkPad E530cは大変でした。
同じようにベタベタしているのですが、まだ中途半端なベタベタだったのです。
という事は業務用マルチクリーナーをいくら吹きかけて雑巾でゴシゴシやってもなかなか取れない。
この2台目をお買いになりたいと仰って頂けるお客様が現れたというのにベタベタは一向に除去できず、本当に焦りました。
「かくなる上は…とサンドペーパーで擦り落とすか?」とも考えたのですが、それだと塗膜の下にあるプラスチック地まで痛めてしまします。
前回、加水分解による表面のベタベタを取り去った時に下地のプラスチックの黒がそれなりにまともだった事を思い出し、できれば塗装まではやりたくないと思ってまして、あくまで傷を付けずにベトベトのみ除去するのが2台目の目標でした。
先に結論を言ってしまいますと、このベタベタを取るには1にも2にも根気しかない!という事です。
あまりにも取れないので業を煮やして「ひょっとして熱で温めれば早く取れるのでは?」という思いから『ヒートガン』を使って表面を熱して柔らかくしてからマルチクリーナーをぶっかけて擦るという方法も試しましたがあまり効果がなく、それどころか熱でプラスチック表面がわずかに変形してしまい、大焦り。
←本来はこんなにカッコいい
2台目ThinkPad E530cはHDDをmSATAのSSD128GBに換装してメモリーも元の2+2=4GBのメモリーを捨てて4+4=8GBとし、Windows10Proをクリーンインストールしたので動作自体はオリジナルとは雲泥の差の起動28秒、シャットダウン3秒という魔改造レベルの仕上がりでしたが、問題の液晶バックカバーはベタベタを除去しただけの地味な仕上がり。
それを十分説明した上で若干お値引きした価格でお買い上げ頂きました。
それまでお使いの10年選手のNECのパソコンがかなり遅くなり、遂に動かなくなったという理由でのThinkPadお買い上げはお客様にはとても喜んで頂けたようでほっと一安心。
その後もバリバリ使って頂いているようで「良かったな~」と思っていました。
と・ところが・・・!
ある別のお客様の事務所にソフトウェア開発の事で訪問した際に
「あ、そうだ!1台遅~いパソコンがあるから買い替えたいんだけど、いいのある?」
と言われて拝見したパソコンは・・・私がサラリーマン時代にこちらのお客様に買って頂いたThinkPad E530ではないですか!
聞けば当時Windows7ProfessionalモデルだったのをWindows10Proにアップグレードしたのはいいものの、以降遅くて遅くて使い物にならなくなったとの事。
わかります、わかります・・・死にそうな程遅いんですよね?
「mSATA SSDとメモリー8GBへの換装&Windows10 64bitをクリーンインストールすれば魔改造できますよ…」と言いながら液晶バックパネルに触れると・・💦
やっぱりベタベタし始めてました。
でもそれほど酷い状態でもない。
今回はベタベタ対策無しで速度重視のグレードアップという事になり、部品代を確認して見積書をお送りする事になりましたが、ここでまたThinkPad E530に出くわすとは(汗)
※しかも自分で販売したヤツ
まぁ、自分で好き好んで飛び込んだこの道ですからとことん付き合いますよ!
<次回に続く>